+6 ミシン糸の強伸度 伸張回復曲線

実験日 12/7(木) ★天気  雨 
【恒温恒湿室】
★気温 22℃ ★湿度  61.5%

1.ミシン糸の強伸度

■目的

糸を引っ張り、糸の強さや伸び具合を調べる!

■実験方法

*試料*

綿縫糸#50、ポリエステル糸#50、ポリエステルフィラメント糸#50
絹縫糸#50、ニット用ナイロン糸(レジロン)#50

*測定項目*

各種ミシン糸について、有効試料長30cmとして、原点を同じくする切断までの荷重伸長曲線を3回描かせる。

*方法*

①引張速度30cm/min(Aスピード)、記録紙速度50cm/min、フルスケール2.5Kgf(RANGE50%)に設定する。
②記録紙を0に合わせ、試料糸を上部つかみと下部つかみに固定する。   
③ペンのスイッチをONにする。DOWN UPボタンで引っ張り張力を加え荷重伸長曲線を描かせる。
④試料が切断されたらSTOP、UP ボタンを押して試料糸を取り除く。
⑤記録紙に強さ(Kgf)と伸度(%)を読み取るための目盛りを記入し、各糸の荷重伸長曲線を比較する(切断荷重、切断伸度、 弾性率の大小など)。そして、各糸の切断荷重(強さ(Kgf))と伸び・伸び率を求める。

■結果

■考察

 荷重はポリエステルがスパン糸、フィラメント糸問わずに大きい。そして次にレジロン、綿ミシン糸、絹ミシン糸の順に荷重が少なくなっていっている。

 伸びはレジロンンが一番良く、ポリエステルフィラメント糸、絹ミシン糸、ポリエステルスパン糸、綿ミシン糸の順で小さくなる。レジロンと比べて綿ミシン糸は極めて伸びが小さい。

 伸び率は伸びと比例の関係にあることが分かる。よって、伸び率も伸びと同様に、レジロン、ポリエステルフィラメント糸、絹ミシン糸、ポリエステルスパン糸、綿ミシン糸の順で伸び率が良い。
そして、レジロンが、一番伸び率が良くそれに比べ綿ミシン糸は格段に伸び率が小さいことが分かる。何故、綿ミシン糸の伸び率のみ、極めて小さいのだろうか。


2.伸長回復曲線

■目的

糸を伸ばして、どの位伸びが回復するのか調べる!


■実験方法

*試料*

綿縫糸#50、ポリエステル糸#50、ポリエステルフィラメント糸#50
絹縫糸#50、ニット用ナイロン糸(レジロン)#50

*測定項目*

各種ミシン糸について、有効試料長30cmとして、1.2cm伸長し、引き続き荷重が0になるまで伸長を回復させる。

*方法*

①引張速度10cm/min(Bスピード)、記録紙速度100cm/min、フルスケール1Kgf(RANGE20%)に設定する。
②記録紙を0に合わせ、試料糸を上部つかみと下部つかみに固定する。   
③ペンのスイッチをONにする。DOWN UPボタンで引っ張り張力を加え伸長回復曲線を描かせる。
④糸が伸びてもとの位置に戻ってきて、機械が止まったら、ペンのスイッチをOFFにして試料糸を取り外す。
⑤記録紙を流し、3回行う。

■結果

■考察



伸長回復率はレジロン、ポリエステルスパン糸、ポリエステルフィラメント糸、絹ミシン糸、綿ミシン糸の順で大きい。
伸長回復率の一番大きいときと小さいときの差は約35である。



伸長回復率と伸び率のグラフの形を比べると、なんとなく似ているが、綿ミシン糸の伸び率が極めて小さく、2種類のポリエステルの差に違いがある。